手足が冷たくなる「冷え性」は、全身が冷えて温まりにくくなることで、肩こりや腰痛、手足のむくみなど、さまざまな不調を引き起こします。部屋も暖かくして厚着もしているのに、なぜ冷え性になってしまうのか、その原因が知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、冷え性になる主な原因や男女の違い、冷え性対策におすすめの体を温める食べ物・飲み物を紹介していきます。
【目次】
冷え性とは
冷え性とは、本来は寒さを感じにくいはずの温度なのに「手足が冷たい」「体がゾクゾウする」などのつらい症状がでることを指します。
体温が急激に低くなる「低体温症」とは異なる症状で、冷え性の場合、体温は正常ということも多いです。
指先や足先が冷たくなり、温めても温まりにくいのが冷え性の特徴で、例えば「布団の中に入っているのに手足が冷たくて眠れない」というのは、代表的な症状と言えます。
冷え性になる主な4つの原因
冷え性の主な原因としては、以下の4つが挙げられます。
筋肉量の低下
筋肉は、体内で熱を生み出すのに重要な役割を担っています。
そのため、運動不足や加齢などが原因で筋肉量が低下すると、熱を生み出せる量が少なくなり、冷え性になる可能性が高くなります。
筋肉量は加齢とともに自然と落ちてしまうものです。
筋肉量を一定に保つには、ウォーキングやジョギング、筋トレなどの運動習慣を身につけると良いでしょう。
偏った食事
体内で熱を生み出すためには、エネルギー源となる栄養素をバランスよく摂取する必要があります。
偏った食事を続けていると本来必要な栄養素が不足してしまうため、体がうまくエネルギーを作り出せなくなり、冷え性になってしまうのです。
特に、無理な食事制限は冷え性を悪化させる可能性があります。
急激なダイエットをするのではなく、1日3食バランスの良い食事をとりながら、運動によってカロリーを消費するようにしましょう。
不規則な生活
体内で生み出された熱は、血液によって全身に運ばれます。
しかし、不規則な生活によって自律神経の働きが低下すると、血液循環が悪くなります。
血液がうまく巡らないと、せっかく生み出された熱が体の隅々まで運ばれず、冷え性の原因になるのです。
自律神経の働きは、ストレスによっても低下してしまいます。
生活習慣を整えるのはもちろん、適度な運動をしたり、趣味の時間を作るなど、ストレスを溜めない工夫をすることも大切です。
低血圧・貧血
低血圧や貧血も、血液循環を悪くする原因の一つです。
血液を全身に流れさせる力が弱い人や、もともと血液量の少ない人は、温かい血液が体の隅々にまで運ばれなくなってしまうため、冷え性になりやすいです。
冷え性になる原因に男女の違いはある?
「冷え性は女性がなるもの」と思っている方もいるのではないでしょうか。
確かに、冷え性は男性より女性に多い傾向にあります。
これは、女性の筋肉量が男性よりも少ないからです。
しかし、男性だから冷え性にならないというわけではありません。
男性の場合も、筋肉量が低下すると冷え性を発症することがあります。
そのため、加齢による筋肉量の低下により、若い頃は何ともなかったけれど、40代・50代になって冷え性を自覚する男性も多いようです。
冷え性は改善できる?体を温める食べ物・飲み物とは
冷え性を予防するには、栄養バランスの取れた食事をとることが重要です。
食べ物や飲み物に含まれる栄養が、体内で熱を生み出すためのエネルギー源となります。
ここからは、冷え性対策として積極的に摂取したい栄養素や食べ物、体を温めるおすすめの飲み物について紹介します。
食べ物から摂取したい栄養素
冷え性対策として摂取したい主な栄養素は、以下の通りです。
・ タンパク質
・ 鉄分
・ ビタミンB1
・ ビタミンE
・ ビタミンC
それぞれの栄養素には異なる働きがあるので、1日3食の食事でバランス良く取り入れることを意識しましょう。
栄養素の働きや多く含まれる食べ物について、詳しく解説します。
タンパク質
タンパク質は胃腸で消化・吸収される栄養素で、代謝によって熱エネルギーを産生します。
また、筋肉をつくる材料となる栄養素でもあるため、筋肉量の低下が気になる人は意識的に摂取するのがおすすめです。
タンパク質は、以下のような食べ物に多く含まれています。
・ 肉類
・ 魚
・ 大豆製品
・ 乳製品
・ 卵
など
鉄分
鉄分は、貧血を予防するために欠かせない栄養素です。
鉄分を補給すると血の巡りがよくなるため、冷え性対策としても積極的にとりたい栄養素の一つです。
鉄分は、以下のような食べ物に多く含まれています。
・ レバー(豚・鶏・牛)
・ 赤身肉
・ ほうれん草
・ さんま
・ しじみ
など
ビタミンB1
ビタミンB1は、糖質を燃やしてエネルギーに変え、代謝を助ける働きを担います。
ビタミンB1が不足すると、エネルギーを上手く産生できなくなるため、冷えを感じたり、食欲がなくなるなど、さまざまな症状があらわれます。
冷え性対策としてはもちろん、健康維持ためにも積極的にとりたい栄養素の一つです。
ビタミンB1は、以下のような食べ物に多く含まれています。
・ 豚肉
・ 胚芽精米
・ 玄米
・ 大豆製品
など
ビタミンE
ビタミンEは、血管を拡張させる働きがあり、血行促進効果が期待できる栄養素です。
冷え性対策としてはもちろん、動脈硬化や血栓の予防などにも良いと言われています。
また、強い抗酸化作用を持つため、「若返りのビタミン」と呼ばれることもあります。
ビタミンEは、以下のような食べ物に多く含まれています。
・ ナッツ類
・ かぼちゃ
・ ツナ
・ 卵
・ アボカド
・ 大豆製品
など
ビタミンC
ビタミンCは、鉄分の吸収を促進する働きを持つ栄養素です。
鉄分と一緒に摂取することで貧血の予防につながり、冷え性対策になります。
また、ビタミンCには、免疫力の強化や心疾患の予防にも効果が期待できるほか、皮膚や細胞のコラーゲンの合成にも深く関わっているため、美肌にも良いと言われています。
ビタミンCは、以下のような食べ物に多く含まれています。
・ 果物
・ 緑黄色野菜
・ 芋類
など
冷え性の人におすすめの飲み物
冷え性を予防・改善するには、食べ物だけでなく飲み物にも気を配るようにしましょう。
体を温めるには、以下のような飲み物おすすめです。
・ 紅茶
・ ココア
・ 生姜湯
・ ルイボスティー
・ ごぼう茶
・ 甘酒
・ 青汁
紅茶は、茶葉を発酵させた発酵食品です。発酵食品に含まる酵素には、血行を促進する働きがあります。食事との相性も良いため、毎日の生活に取り入れやすいでしょう。
例えば、日本薬健の「紅茶」は、溶かして飲む粉末スティックタイプなので、手軽に楽しむことができます。
血圧を下げる効果が報告されているGABAを配合した機能性表示食品で、高血圧に悩む方にもぴったりの飲み物です。
渋味、甘味、酸味のバランスにこだわった、食事にも合わせやすい甘さ控えめの味です。
また、おやつとしてもおすすめなのが、はちみつを入れた生姜湯やココアです。
生姜に含まれている「ショウガオール」という成分や、ココアに含まれる「テオブロミン」という成分にも、体を温めてくれる働きが期待できます。
体を温める飲み物としては、青汁もおすすめです。
青汁には、血行を良くする鉄分やビタミンE、代謝を促進するビタミンB1、さらには鉄分の吸収を促進するビタミンCもしっかり含まれています。
スティックタイプの青汁は、水や牛乳など好きなものに溶かして飲むことができます。
また、体を温めるなら、お湯やホットミルクに溶かして飲むのもおすすめです。
お湯に溶かした青汁は、抹茶風味で飲みやすく、食事との相性も抜群なので、毎日の生活に取り入れやすいでしょう。
青汁をホットで飲むメリットや、おすすめのアレンジレシピは以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
体を温める栄養素は青汁で効率良く摂取しよう
冷え性の原因は、筋肉量の低下や血液循環が悪くなることによって、体の隅々にまで熱が運ばれなくなってしまうことにあります。
また、偏った食事によって必要な栄養が不足してしまうと、体内で熱を生み出すためのエネルギー源が足りなくなり、十分な熱を作ることができなくなってしまうのです。
今回紹介した体を温める食べ物・飲み物も参考に、1日1~2杯の青汁で不足しがちな栄養素を補い、体を内側から温めてあげましょう。