「健康日本21(第二次)」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するために必要な野菜摂取量を1日350g以上と掲げています。
しかし、日本では若者世代を中心に、野菜を食べない人が増加傾向にあるようです。
野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維など、健康を維持するのに必要な栄養素が豊富に含まれています。そのため、野菜不足になると体にさまざまな症状があらわれてしまうのです。
この記事では、野菜を食べないとどうなるのか、野菜不足が原因で起こる主な症状について紹介します。
【目次】
野菜不足が引き起こす主な症状
野菜不足になると、なんとなく体の調子が悪い、イライラするなどの不調を感じやすくなると言われています。
まずは、野菜不足が引き起こす主な症状を8つ紹介します。
これらの症状に心当たりのある方は、食事の献立を見直して、できれば毎食1品以上、サラダ やおひたしなどの副菜をプラスすることを意識してみてください。
便秘しがち
野菜に多く含まれる食物繊維は、便の量を増やして腸を刺激し、排便の手助けをしてくれる栄養素です。
また、腸内細菌を増やして大腸内の環境を整える役割も担っています。
そのため、野菜不足により十分な食物繊維を摂取できなくなると、便秘に悩まされてしまう可能性があります。
肌が荒れる
肌荒れも、野菜不足が引き起こす症状の一つです。
肌の生まれ変わりであるターンオーバーを正常に保つには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
食生活が乱れてしまうと、ターンオーバーが正常に働かなくなり、老廃物が蓄積されやすくなったり、ニキビや吹き出物、肌荒れなどの原因となるので注意しましょう。
肩がこる
野菜を食べない人には、肩こりの症状があらわれるケースも多く見られます。
野菜には、血流を促すビタミンEや、筋肉疲労の回復を助けるビタミンB群、筋肉をつくる材料となるタンパク質も含まれています。
これらの栄養素が不足してしまうと、肩がこりやすくなってしまうのです。
疲れやすい
野菜に含まれるビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などのビタミンB群は、体のエネルギーを生み出すのに必要な栄養素です。
野菜を食べない人の場合、ビタミンB群が不足してしまい、糖質や脂質、タンパク質をうまくエネルギーに変換できず、疲れやすくなってしまう可能性があります。
また、活性酸素の働きを抑えるビタミンCも疲労回復に有効です。
風邪をひきやすい
風邪をひきやすい人は、免疫機能が低下している可能性があります。
免疫機能を高めるには、皮膚や粘膜を正常に保ち、菌やウイルスの侵入を防ぐビタミンA、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、免疫細胞を活性化させる亜鉛などの栄養素が不可欠です。
野菜にはこれらのビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
そのため、野菜を食べない人は、野菜を食べる人に比べて免疫機能が低下しやすく、風邪をひきやすくなったり、なかなか治らなかったりなど、不調を感じることがあるのです。
貧血気味
野菜が不足すると、貧血が起こりやすくなると言われています。
野菜には、赤血球(ヘモグロビン)をつくる栄養素である鉄分や葉酸、鉄の吸収率を高めるビタミンCが含まれています。
これらの栄養素が不足すると、全身に酸素が行き届きにくくなり、血液の流れが悪くなることから、貧血を引き起こすことがあります。
イライラする
野菜に含まれるビタミンやミネラルが不足すると、脳内の神経伝達物質を正常につくることができなくなり、体だけではなく心にも影響を与えてしまいます。
なんとなくイライラしたり、ストレスを感じたり、気分が浮き沈みしたりといった症状がでやすくなってしまうでしょう。
生活習慣病
野菜には、血圧を下げる働きがあるカリウム、コレステロール値を下げ、血糖値の急上昇を抑える食物繊維が豊富に含まれています。
これらの栄養素が不足すると、高血圧や糖尿病、動脈硬化や脂質異常症といった生活習慣病のリスクが高まってしまいます。
野菜不足に陥りがちなのはどんな人?
日本では野菜は1日あたり350g以上食べることが推奨されています。
しかし、厚生労働省が公表した令和元年の「国民健康・栄養調査」によると、日本人の野菜摂取量は平均で1日280.5g。ほとんどの人が野菜不足に陥っているという結果がでています。
特に、高齢者よりも20~40歳代の若い世代での野菜不足が深刻化しています。
1日3回しっかりと食事をしていても、肉類や炭水化物を中心としたメニューの場合、栄養バランスが悪く、野菜不足になりやすいです。
また、以下のような方も、野菜不足に陥りやすい傾向にあります。
・コンビニ食や外食が多い人
・朝食を食べない人
・小食な人
・和食よりも洋食が好きな人
・一人暮らしの人
・仕事や育児で忙しい人
など
一人暮らしをしていたり、仕事や育児で忙しい人の場合、コンビニ食や外食を利用することも多いでしょう。
コンビニ食は丼ものや麺類、揚げ物などが多く、外食の場合も洋食は和食よりも脂質の割合が高いため、野菜の量が少ない傾向にあります。
さらに、朝食を食べない人の場合、昼食と夕食の2回で1日350g以上の野菜を摂取するのは非常に困難です。
小食の方も同様に、1日に食べる量が少ないと、必然的に野菜が不足してしまうのです。
野菜不足を解消するにはどうすればいい?
野菜不足を解消するには、1日3回野菜を意識した食事をとることが大切です。
和食中心のメニューとし、通常の献立に副菜の小鉢を1~2皿プラスするのが一般的な方法です。
しかし、忙しい現代人にとって毎食自炊するのはハードルが高いですよね。
一人暮らしの人は野菜を買っても食べきれず、余らせてしまうなどの問題もあります。
好きなものを我慢して無理に野菜を食べようとすると、ストレスも溜まってしまうでしょう。
無理なく野菜不足を解消するには、コンビニ食や外食も取り入れつつ、メニューの選び方や食事の仕方を工夫するのがポイントです。
例えば、外食ではサラダやお浸しなどの野菜料理を1~2品プラスしたり、野菜をとりやすい和定食を選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。
コンビニでお弁当を買う際に、煮物やサラダを追加するのも良いでしょう。
また、飲み物から野菜の栄養を補うのもおすすめです。
1日1~2杯、毎日の食事にぜひ青汁を取り入れてみてください。
野菜の栄養素が豊富に含まれた青汁なら、手軽にビタミンやミネラル、食物繊維を摂取することができます。
小食でたくさんは食べられないという方も、飲み物であればとりやすいでしょう。
最近ではクセが少なく飲みやすい味の青汁が増えているため、食事中のお茶代わりに飲むのがおすすめです。
青汁を牛乳や豆乳、ヨーグルトに溶かして飲めば、不足しがちなタンパク質も補うことができます。
気になる体の不調・症状は野菜不足が原因かも!青汁で栄養補給をしよう
なんとなく体の不調を感じている方のなかには、あまり野菜を食べていないという人も多いのではないでしょうか。
心身ともに健康的な生活を送るためには、日々の食生活を整えて、体に必要な栄養素をしっかり摂取することが大切です。
しかし、野菜が足りないことが分かっていても、毎日栄養バランスの良い食事を食べるのは簡単なことではありません。
実際に1日350g以上の野菜を摂取するのはなかなかハードルが高いです。
青汁であれば、水分補給として飲んだり、食事のお供に取り入れたりできるので、野菜不足になりがちな方も、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素を手軽に補うことができます。
ぜひこの機会に、毎日の食事に1~2杯の青汁をプラスして、野菜の栄養を補給しましょう。