青汁は私たちの健康な毎日をサポートしてくれる健康補助食品です。日頃から生活に取り入れているという方も多いのではないでしょうか。しかし、なかには青汁を飲んだら下痢をしたという声や、反対に下痢が治ったという声を耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、青汁と下痢の関係について解説します。
【目次】
青汁の飲み過ぎは下痢になるの?緑色の便がでる原因は?
青汁を飲んだら下痢をした経験があるという方も、いらっしゃるかもしれません。
どのような飲み物であっても、飲み過ぎは身体によくない影響を与えてしまいます。それは青汁であっても同じです。
特に青汁には食物繊維が多く含まれているため、青汁ばかりを飲んでいると食物繊維の過剰摂取となってしまいます。食物繊維の過剰摂取は腸の働きを活性化しすぎてしまうことがあるため、腹痛や下痢、嘔吐といった症状を引き起こす可能性があります。
青汁の飲み過ぎで下痢にならないように、1日の摂取量には十分注意するようにしてください。
また、青汁で下痢が緑色になる方もいますが、青汁による緑色の便は健康に大きな問題があるわけではないといわれています。
青汁の原料に含まれる葉緑素の色が便に現れた場合や、下痢で便が腸内に留まる時間が短く、胆汁の色が緑から茶色に変わる前に排出された場合に、緑色の便がでることがあります。
また、食物繊維は大量に摂取すると、身体に必要なたんぱく質やミネラルまでも身体の外に出してしまう可能性があります。下痢で苦しんだり、せっかく摂取した栄養素を逃したりしないためにも、青汁は適量を守り、飲み過ぎないように気を付けましょう。
青汁は下痢だけじゃなくて、便秘にもなる?
青汁を飲んだら下痢をしたという方がいる一方で、便秘をしたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
青汁には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維が含まれていますが、特に不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維とは、青汁の原料である野菜に多く含まれる栄養素です。
不溶性食物繊維は、腸内の水分を吸い込んで膨らむ性質を持っているため、腸内に停滞しやすい傾向にあります。そのため、青汁を飲み過ぎてしまうことで、不溶性食物繊維を大量に摂取してしまい、腸内で便が硬くなって便秘が悪化する可能性も考えられるでしょう。
食物繊維の働きで快適な腸内環境にするためには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく取り入れる必要があります。
青汁は沢山飲めばよいというものではありません。青汁だけを大量に飲むのではなく、バランスの良い食事とあわせて青汁を飲むようにしましょう。
青汁で下痢は治るってことはあるの?
青汁は、飲み過ぎることで下痢や便秘になることがあると紹介してきました。しかし、青汁に含まれる食物繊維には腸内環境を整える働きがあるため、食物繊維が悪いというわけではありません。
下痢をしがちだった方が、適切な量の青汁を飲み続けているうちに、下痢が治ったという事例もあります。
下痢になる原因としては
1.何らかの原因で腸の内容物が十分な水分の吸収を行えない場合
2.腸からの水分分泌の増加で、腸の中の水分量が異様になった場合
3.悪玉菌が増えるなど腸内環境が乱れた場合
などがあります。
青汁に含まれる不溶性食物繊維には、腸内の水分を吸い込んで膨らむ性質があるため、それによって腸内環境が安定し、青汁で下痢が治ると考えられています。
青汁で下痢になりやすい人はどうやって飲むといい?
青汁の飲み過ぎがよくないことは分かりましたが、どれくらいの量なら飲んでも問題ないのでしょうか?
青汁は、基本的には1日1杯から2杯が目安量となっています。しかし、お腹の弱い方の場合、目安量であっても青汁が強く身体に作用することがあります。もともと下痢になりやすいという方は、適正量の青汁を飲んでいても下痢になることがあるため、最初は牛乳や豆乳、ヨーグルトといった他の飲み物、食べ物に混ぜたりせず、水またはぬるま湯で飲んで様子を見るようにしましょう。
また、1日あたりの飲む量を減らす、1杯を飲み干すのではなく1杯分の量を何回かに分けて飲むなどの工夫をすることで、青汁を飲んでも下痢をしにくくなるでしょう。ほかにも、青汁を飲み続けるうちに身体が慣れて下痢をしなくなったというケースや、自分の身体にあった青汁商品を選ぶことで下痢をしなくなることがあります。
青汁を飲んで下痢をするという方は、自分の飲み方を見直してみたり、他の青汁商品に変えてみたりして、青汁の飲み方を検討してみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんや子どもに青汁を飲ませても下痢にならないの?
野菜不足を気にして、子どもに青汁を飲ませたいという方もいらっしゃるでしょう。
ですが、赤ちゃんの場合、離乳食の時期までは、青汁に含まれる食物繊維の影響でお腹がゆるくなり、下痢をしやすくなることがあります。大麦若葉のように食物繊維が豊富な青汁は避けた方がよいでしょう。
赤ちゃんやお子さんに青汁を飲ませる場合は、最初から大人と同じ量の青汁を与えるのではなく、少量から飲ませて様子を確認するようにしてください。
最後に
今回は、青汁と下痢の関係について解説してきました。野菜不足解消のために、青汁を積極的に飲むという方も多くなってきました。ですが、青汁はあくまで「栄養補助食品」ということを忘れてはいけません。青汁だけを飲み過ぎることは、身体によい影響を与えるどころか、下痢や便秘といった悪い影響を与えてしまう可能性もあるのです。
健康な毎日を過ごすために、まずは栄養バランスの良い食事を心がけ、食事と合わせて青汁を飲むことで、不足しがちな栄養を補うようにしましょう。