青汁は野菜を濃縮して作られた飲み物です。野菜不足を補うために青汁を毎日飲まれている方も多いことでしょう。しかし、青汁の飲み過ぎは肝臓に悪いといわれることもあるため、野菜の代わりに青汁を沢山飲めばいいと思っているなら注意が必要です。
そこで、今回は青汁の飲み過ぎは本当に肝臓に悪いのか、青汁を飲んではいけない人はいるのかについて、解説します。
【目次】
青汁の飲み過ぎは肝臓に悪いの?
青汁とは、大麦若葉やケール、明日葉、桑の葉などの野菜から絞られた汁のことです。青汁には、ミネラルやビタミンをはじめ多くの栄養成分が含まれています。
しかし、最近では、青汁をはじめとしたサプリメントが原因で、薬剤性肝障害が増えているという報告もあります。
青汁は、適量を飲むことで栄養補給することができ、私たちの健康な毎日をサポートしてくれる飲み物ですが、飲み過ぎには注意が必要です。
青汁を飲み過ぎることで、ビタミンAやビタミンEといった肝臓に蓄積される脂溶性ビタミンや鉄や銅といったミネラルの過剰摂取につながります。これらの栄養成分は、過剰摂取することで肝臓に負担がかかり、肝障害が引き起こされる可能性があるといわれています。特に高齢者の場合、肝機能が低下していることがあるため肝障害が起きやすく、青汁の飲み過ぎには注意しなければいけません。
もちろん、青汁自体が肝臓に悪いわけではありません。飲み過ぎずることなく適量を飲めば、青汁は普段の食生活では不足しがちな栄養を補うことができ、健康な毎日をサポートしてくれる優秀な栄養補助食品だといえます。
青汁を飲んではいけない人はいるの?
青汁は、野菜不足が気になる方におすすめの飲み物ですが、なかには青汁を飲むことを控えた方がよい人もいます。そこで続いては、青汁を飲んではいけない人について、解説していきます。
摂り過ぎになる目安とは?
過剰摂取となる目安は、年齢や性別、体質によっても異なりますし原料によっても成分が変わるため、明確な基準はありません。
しかし、文部科学省が発表している日本食品標準成分表を目安に考えると、以下の数値が目安となります。
ケール粉末
ビタミンA 女性18歳以上 耐容上限量2,700(μgRAE/日)
青汁・ケール 9μgRAE/g =粉末300g以上で上限量超過
当社の商品は、1パック3g程度となります。
上記の例を元にすると、1日100パック以上飲まなければ上限量超過とはなりません。
個人の体質によるため、あくまで目安ではございますが、一般的な使用においては上限を超過する接種は考えにくいと言えるでしょう。
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365295.htm
肝機能障害のある人
青汁には脂溶性ビタミンだけではなく、貧血防止に役立つ鉄分や葉酸が含まれています。
しかし、C型肝炎などの肝機能障害を持っている方は、青汁に注意しなければいけません。
なぜなら、肝障害がある肝臓には鉄が付きやすいとされており、過剰についた鉄が肝臓の細胞にダメージを与えてしまい、重症化リスクが高まると考えられているからです。
ワルファリンを飲んでいる人
血液をサラサラにする薬として知られる「ワルファリン」を飲んでいる方も、青汁を飲むのはやめておきましょう。ワルファリンには、ビタミンKの働きを抑えることで血液をサラサラにし、血栓を予防する効果があります。
しかし、青汁にはビタミンKが含まれており、血液を固まらせる働きがあるため、ワルファリンを飲んでいる方が青汁を飲むと、ワルファリンの効果が減弱してしまうのです。
重度の腎機能障害や人工透析を受けている人
腎機能が低下していたり、人工透析を受けていたりすると、カリウムが体外に排出されづらく、体内に蓄積しやすくなっています。
青汁にはミネラルが豊富に含まれており、カリウムも多く含まれているため、腎臓が悪い方は高カリウム血症を引き起こす場合があるので注意が必要です。
また、カリウムはむくみを改善したり、血圧を安定させたりする効果があるとわれていますが、カリウムの過剰摂取は健康な方であっても心臓に負担がかかるため注意が必要です。
青汁の飲み過ぎは肝臓に悪い他にも、デメリットがある?
青汁に限らず、健康によいとされるどんな食べ物や飲み物でも、食べ過ぎ飲み過ぎによる過剰摂取は、体によくない影響を与えてしまうことがあります。
青汁の飲み過ぎは肝臓に悪いことをご紹介しましたが、他にもデメリットがあります。メリットだけでなくデメリットも把握して、飲み過ぎることのないよう注意しましょう。
青汁の飲み過ぎは腹痛、下痢、嘔吐などを引き起こす可能性がある
青汁には食物繊維が豊富に含まれているため、青汁を飲み過ぎることで、食物繊維の過剰摂取につながる恐れがあります。
食物繊維は便通の改善に効果的な栄養素ですが、過剰摂取してしまうと腸の働きによくない影響を与えかねず、腹痛、下痢、嘔吐などの原因となりえます。
青汁の飲み過ぎは便秘になる可能性がある
不溶性食物繊維は、体内に取り込まれると水分を吸収して膨張する性質があります。
そのため、不溶性食物繊維を過剰摂取することで、便が硬くなり、便秘につながってしまうことがあります。
便秘改善のために食物繊維をとっていたつもりでも、青汁の飲み過ぎで逆に便秘が悪化することがあるので、注意をしましょう。
青汁の飲み過ぎはミネラル欠乏症を引き起こす可能性も
青汁の飲み過ぎによる食物繊維の過剰摂取は、下痢や便秘など腸の働きに影響を与えるだけでなく、ミネラル欠乏症を引き起こす可能性があります。
食物繊維を大量に摂取することで、必要なミネラルやたんぱく質まで体外に排出してしまう可能性があるからです。
青汁の飲み過ぎは、さまざまなデメリットを引き起こす可能性があるため、1日の摂取量には注意しましょう。野菜の代わりに青汁を沢山飲むといった飲み方は、おすすめできません。
最後に
青汁は健康や美容によいと言われていますが、正しく飲んでこそ、効果が活かされるものです。肝臓に悪い影響があるだけではなく、腸などにも影響を与えてしまう可能性があるため、青汁を飲む際は1日の摂取量に注意するようにしましょう。
青汁は、あくまでも健康をサポートするものであり、食事で足りない栄養素を補うものです。青汁だけを飲めば健康になれるというものではありませんので、過剰摂取にはくれぐれも注意してください。
また、肝臓が悪い方だけではなく、他の持病等で服薬中の方も、青汁を飲むときは事前に医師に相談することをおすすめします。